よくある質問
このページではよく頂くご質問に対してQ&Aでお答えしています。
※回答は私の独断と偏見であることを十分ご理解ください。
Q1. あなたはどういう人ですか?
A1. 私は某大学の法医学教室に所属する法医学者(医師)です。臨床研修を修了後に法医学へ進んで学位取得後、今に至ります。
Q2. このブログはどういった趣旨ですか?
A2. このブログでは主に一般の方にも理解しやすい法医学知識を掲載しています。その他にも、法医学をテーマとした本のレビューや法医学制度についても記事を書いています。
Q3. 法医学って何ですか?
A3. 【医学的解明、助言を必要とする法律上の案件、事項について、科学的で公正な医学的判断をくだすことによって、基本的人権の擁護、社会の安全、福祉の維持に寄与することを目的とする医学】です。(※日本法医学会HPより)
Q4. 法医学者って何をする職業ですか?
A4. 私は「法医学に専門的に携わって働く職業全般」と考えています。医師免許を持つ法医学者を"法医学医"や"法医"と区別して呼ぶこともあります。
Q5. 法医学医になるにはどういった流れですか?
A5. 医学部6年間の後、まず医師免許を取得します。その後2年間の臨床研修を修了し、大学院生として法医学教室に入学するのが現在は一般的です。大学院で博士学位取得後、改めて教員として法医学教室に採用されるケースが最も多いパターンです。
Q6. 法医学者(法医学医)になりたいのですが、何かしておいたら良いことはありますか?
A6. まずは何よりも医学部に入学して医師免許を取ることが必須です。その上で、医学部生さんであれば、まずご自身の大学での講義(科目問わず)をしっかり聴いて医学を勉強することが1番大事だと私は思います。特別にしておくべきことはありません。
Q7. 法医学者は医師免許がないと駄目ですか?
A7. そんなことはありません。法医学者にも多くの職種の方がいらっしゃいます。「自分自身が法医学で何をしたいか?」をきっちりと考えた上で自分の進路を考えると良いと思います。
Q8. 法医学で死因を診断・判断したいです。
A8. 具体的な死因究明は法医学医の業務になるので、それならば医学部に入学して医師免許を取得することを強くおすすめします。
Q9. 研修医を終えたら、どこの法医学教室に入るのが良いですか?
A9. 具体的な大学名への言及は控えさせていただいております。まずはご自身の出身大学の法医学教室に問い合わせてみるのもひとつの手かも知れません。
Q10. 出身大学以外の法医学教室に入ることはできないのでしょうか?
A10. そんなことはありません。出身大学以外の法医学教室に入ることも全然可能です。実際にそういった法医学の先生も多いです。
Q11. 具体的に法医学教室の何を確認しておくべきですか?
A11. 教室や教授、各教室員の雰囲気がご自身と合っているか?はとても重要だと思います。その他、教室員数(や大学院生数)、解剖数、論文数、そして院生の卒後の進路等も参考になると思います。
Q12. 法医解剖では何をしますか?
A12. 法医解剖では、死因や死亡した時期などを主に判断しています。一般的にはご遺体の頭部も含めて全身の表面や内部臓器を実際に目で見て確認します。同時に一部の試料も採取させていただき、後日に血液検査や薬物検査、顕微鏡検査などを行い、それらの結果も加味した上で、最終的な判断を行います。
Q13. 法医解剖はどれくらいの時間がかかりますか?
A13. 法医学教室や解剖医にもよりますが、一般的には法医解剖自体は3〜4時間程度で終わることが多いです。しかし、ご遺体の確認すべき所見が多くある場合はそれ以上の時間がかかることもしばしばあります。前項の"最終的な判断"が出るまでには、少なくとも数週間〜数ヶ月はかかります。
Q14. 解剖結果の説明を聞きたいのですが、どうすれば良いですか?
A14. 解剖結果の説明の形は各教室によって様々です。解剖終了後にひとまず肉眼的な所見に基づく解剖結果の説明を行う教室もあります。詳細については解剖を実施された法医学教室にお問い合わせするのが良いと思います。ただし法医解剖の中でも特に"司法解剖"では操作の関係上、ご遺族に解剖結果を直接ご説明できないことも多いです。
Q15. 身内の死因に納得ができません。解剖をしてほしいのですがどうすれば良いですか?
A15. まずは検案された医師や、臨場した警察にご相談することを1番におすすめします。法医学教室に問い合わせても、警察からのルートでしか解剖を受け付けていない法医学教室もあります。また遺族の希望により行われる法医解剖では費用負担がある場合もあります。
Q16. これら以外の質問があるのですが、どうすれば良いですか?
A16. お問い合わせフォームがありますのでこちらをご利用ください。(※ただし必ずしもお返事できるとは限りません。)