97G72
死体検案書について正しいのはどれか.
a 死亡した患者を診た場合,診療継続中でなければ死体検案書を交付する.
b 「死亡したとき」の欄は医師が死体を検案した時刻を記入する.
c 「死亡したところ」の欄は医師が死体を検案した場所を記入する.
d 「直接死因」の欄は傷病名を英語で記入してもよい.
e 「直接死因」の欄は「自宅で火災に遭遇」のように具体的に記入する.
正答は【a】です。
[a] 正しい。もっと正確に言うと、「診療継続中でない」 or 「生前に診療していた疾病(もしくは関連疾患)以外で死亡」のいずれかもしくは両方の場合は死体検案書を交付することになります。
[b] 誤り。「死亡したとき」欄は、検案時刻や死亡確認時刻ではなく、"死亡時刻"を記入します。(※分からない場合でも検案の上、推定して記入する)
[c] 誤り。「死亡したところ」欄は、文字通り死亡した場所を記載します。検案場所や発見場所ではないことに注意です。
[d] 誤り。「直接死因」欄は、日本語ではっきりと、楷書で正確に記入します。また略語やあまり使用されていな い医学用語は避けるようにします。
[e] 誤り。「直接死因」欄は、文章での記入でなく、因果関係が分かるよう、傷病名を簡潔に記入します。また傷病名ではない「寝たきり」や「交通事故」「転倒」等の記入は避 けるようにします。
死亡診断書・死体検案書の書き方に関する問題です。
今回は形式的なルールを問うた問題ですので、単純に知っているかどうか?ですね。
この類いの問題に関しては、厚生労働省が発行している"死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル"を読むと全てが書かれています。
おそらく無事医師になり、1度でも記載した経験があれば間違うことはなくなると思います。
最終的には、形式的なルールではなく、死因の考え方や捉え方といった解釈の部分が難しかったりします。
しかし、国試ではそこまでなかなか問われることはありません。(問われてもごく単純な問題)
きっちりと出てきた問題を覚えていけば問題ないと思いますよ。