第105回医師国家試験 E問題 問2 [105E2]

105E2
医療法に規定されているのはどれか.

a 保健指導
b 診療録の記載
c 処方せんの交付
d 異状死体の届出
e 診療所開設の届出




正答は【e】です。


[a] 誤り。保健指導は"医師法"に規定されています。医師法 第23条「医師は、診療をしたときは、本人又はその保護者に対し、療養の方法その他保健の向上に必要な事項の指導をしなければならない。

[b] 誤り。診療録の記録は"医師法"に規定されています。医師法 第24条「医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。

[c] 誤り。処方せんの交付は"医師法"に規定されています。医師法 第19条第2項「診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。

[d] 誤り。異状死体の届出は"医師法"に規定されています。医師法 第21条「医師は、死体又は妊娠四月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、二十四時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。

[e] 正しい。診療所開設の届出は"医療法"に規定されています。医療法 第8条「臨床研修等修了医師、臨床研修等修了歯科医師又は助産師が診療所又は助産所を開設したときは、開設後十日以内に、診療所又は助産所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない。



医師法・医療法に関する問題です。

特に難しい選択肢でもありませんね。


正答であった医療法に規定される"診療所開設の届出"ですが、医療機関の開設については、

・病院か?診療所か?
・(診療所であれば) 有床診療所か?無床診療所か?
・エックス線装置を設置するかどうか?

によって手続きが大きく変わってきます。

国試にその手続き内容まで知る必要はないですけどね。


逆に国試に問われ得る数字としては、

・病院は20床以上、診療所が19床以下
・診療所開設(+休止, 廃止)の届出は10日以内

このあたりはしっかり覚えておきましょう。



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