今回は少し雑談がてらな内容として、"法医学者としての行く先"を書いていきます。
よく法医学とは関係ない友人に聞かれることとして、そもそも「法医学って何?」というのがあって、それはブログ開始当初に記事にしました。(※"法医学とは何か?")
その次の段階、ある程度法医学を知っている友人に質問されるのが『法医学者って将来どういうキャリアなのか?』という話なんですよね。
今回はそこを自分なりに書いてみたいと思います。(まだまだ半人前な私でありますが)
私自身が法医学医なので、今回は医師免許を持つ法医学者のケースについて書きますね。
結論から言うと最終的な行き着くキャリアはやはり『大学の教授』になるかと思います。
というか、正直なところ、法医学者の就職先が『大学の法医学教室』か『監察医務院等』なのが現実です...。
メジャーな就職先は法医学教室なので、そうなると目指す"行く先"は『教授』となるのが自然なのかも知れませんね。
ただ当然そんな易々となれるものではありません。
きちんと研究をし業績も上げなければならないです。
教授ポストも全国の大学法医学教室の数(90校程)しかないです。
険しい道ではあります。
ちなみに、前回の記事で触れた"科学警察研究所"や"科学捜査研究所"へは、医者が就職するというのもあまり一般的ではないとと思います。
実際に法医学は臨床と全然勝手が違いますので、完全に法医学へ足を踏み入れるとなかなか臨床に戻るのは難しいという話も耳にします。
それもあってか、臨床医を続けつつ法医学の研究等を大学で続けるという二足のわらじを履いている法医学者が、私の知り合いにもいます。
素晴らしい方ばかりです。
確かにそういう法医学者モデルもありますね。
またある程度法医学を学んだ後、再度臨床医に戻って活躍される方もいらっしゃいます。
それを考えると法医学と臨床医学が全く勝手が違うわけでもない気もします。
というか、私自身は臨床医としてやっていくにしても、法医学の知識や経験は大いに役立つと思うんですけどね。
もちろん法医学者としての考え方も人それぞれです。
法医学教室のトップは教授ではありますが、そこを目指すかどうかも人それぞれです。
ただ法医学者として生きていくには食べていくこともきちんと考えなければいけません。
きちんと将来のことを見据えて歩んでいかねばならないなと、私も日々考えながら過ごしています。
将来皆さんにご紹介できるくらいのキャリアを積んだら、またそんな記事を書いてみたいものです。