電撃傷 (感電死・落雷死)

今回は電気に関連した外傷である"電撃傷"について書いていきます。


電撃傷によって亡くなった場合、その電撃が①人工電流であるか ②自然電流であるか によって呼び名が違います。

①人工電流による死亡:感電死 (ex. コンセントや送電線からの電流)
②自然電流による死亡:落雷死 (ex. 雷など)


電気関係の労働災害や自殺の手法としてしばしば遭遇します。

ちなみに①では直流電流より交流電流の方が危険と言われています。

②は落雷の多いアメリカなどでより深刻な問題となっているようで、年間100人ほど亡くなっているそうです...。


身体に電気が流れるとどうなるのか?

大きく以下の2点が挙げられます。

・心臓に電気な流れることで不整脈が起こる。
・電気が流れることで呼吸筋が硬直し呼吸ができなくなる。

これらが直接的な死亡の原因となることが多いです。

その他にも脳といった中枢神経系にダメージを与えて死を招くこともあります。


ご遺体の所見としては、電気が流れた部位(入口・出口)にできる火傷跡の"電流斑"や、同部位において電極となった金属が熱で溶けて皮膚に沈着する"メッキ現象"が有名です。

あと実務では顕微鏡で電撃傷による細胞の変化を確認します。


また落雷死では、何十〜何億ボルトもの電圧が一瞬でかかることでできる樹枝状の赤い模様である"雷紋"もしくは"電紋"が有名です。(※詳しくは"リヒテンベルク図形"でGoogle画像検索してみてください)

Lichtenberg-figure.jpg

ちなみに雷紋は生存例・死亡例ともに数時間すると消失してしまうと言われています。

ネックレスなどの金属を身につけているとその部分に火傷ができますので、そういった所見を見逃さないことも重要です。



日本では稀ではありますが、落雷などはどこでも起こり得ることですから注意です。

雷が鳴ったら安全な屋内に避難しましょうね。