『完全自殺マニュアル』レビュー

1993年7月5日発売 [1165円+税] 太田出版 (出版社URL)

『完全自殺マニュアル』 (著:鶴見 済)

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世紀末を生きる僕たちが最後に頼れるのは、生命保険会社でも、破綻している年金制度でもない。その気になればいつでも死ねるという安心感だ! 自殺の方法を克明に記し、さまざまな議論を呼んだ、聖書より役に立つ、言葉による自殺装置。(※出版社サイトより)



この本を読み終えたので、今回はレビューを書いていきたいと思います。


かつて大きな話題となった本ですね。

発売当初はその内容に賛否両論ありました。

ところが、発売されてからもう約30年...。

記載された内容もかなり時代に遅れたものとなっております。


内容は様々な自殺法の紹介から各項目が始まります。

そして、その各々の方法に対して、著者は[苦痛,手間,見苦しさ,迷惑,インパクト,致死度]という6項目の評価をしています。

ちなみに一覧は↓の通りです。

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これら数字の根拠は著者の主観だと思うので、あえて私からは何も言いませんが...。


そして、これらの形でお亡くなりになった方々の詳細についても記載されています。

単なる紹介だけに留まらず、どのようなバックボーンからその手段を選んだのか?などに対する筆者の考察も併せて書かれている箇所もあります。

特筆すべきは、これらの事例一つ一つをきちんと文献的に引用しており、著者の入念な下調べを窺い知れるところです。(とは言え、引用元は"週刊誌"や"エッセイ本"などですが...)

だからこそ「当時100万部も売れたのだろうな」と思いましたね。


ただやはり時代的な古さを感じてしまう箇所が多々あります。

しかし、逆にそういう意味で、発売当初にいろいろと言われた問題も薄れてきているのだろうか?とも感じましたね。



当然ですが、この本を読んで実際に...なんてことはあってほしくありません。

心が疲れている方・しんどい方は、下記の相談先や厚生労働省HPを参考にしてみてください。


こころの健康相談統一ダイヤル

電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続します。

電話番号:0570-064-556(ナビダイヤル)
相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。(一覧はこちら

※050で始まるIP電話やLINE Outからは接続できませんので、各都道府県・政令指定都市の窓口(IP電話対応)の電話番号におかけください。


よりそいホットライン

電話番号:0120-279-338 (フリーダイヤル・無料)

岩手県、宮城県、福島県からおかけになる場合
電話番号:0120-279-226 (フリーダイヤル・無料)

24時間対応しています。
ガイダンスで専門的な対応も選べます(外国語含む)。

※050で始まるIP電話やLINE Outからは050-3655-0279(24時間対応)におかけ下さい。