第98回医師国家試験 E問題 問7 [98E7]

98E7
死亡診断書で正しいのはどれか.

a 死因の種類で自殺は不慮の外因死に分類される.
b 医師本人が署名した場合は押印は不要である.
c 最終診察後48時間目に死亡した場合は交付できる.
d 記載できない部分は空欄のままにしておく.
e 歯科医師は発行できない.




正答は【b】です。


[a] 誤り。自殺は"不慮の外因死"ではなく"その他及び負傷の外因死"に分類されています。

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[b] 正しい。出題当時は「医師の署名欄は"記名+押印"でも可」だったのですが、2021年に「医師の署名欄は原則署名のみ可(押印不要)」に変更となりました。

[c] 誤り。最終診察後"24時間以内"であり、これまでその患者の診療を行ってきた医師が、死亡後に改めて診察を行うことなく「生前に診療していた傷病に関連する死亡であること」が判定できる場合に限って、診察なしで"死亡診断書"の交付が可能です。

[d] 誤り。記載する欄によって微妙な違いはありますが、原則として、詳細が不明で記載ができない部分であってもできる限り推定し、どうしても不詳である場合はその旨をきちんと記載することが求められています。

[e] 誤り。"死亡診断書"は歯科医師も発行が可能です。"死体検案書"については歯科医師は発行できません。



"死亡診断書"に関する基本的な問題です。(類似問題:89A6)

特に難しい選択肢もないと思います。


選択肢[b]については、現在ではもう"記銘+押印"が認められません。

そのため、迷うことなく「医師の署名欄は署名のみ可」です。


選択肢[a]はひょっとするとやや細かい知識かも知れません。

↑の画像の通り、"病死"と"不詳"を除いた死因の種類である"外因死"には『不慮の外因死』と『その他及び不詳の外因死』があります。

このうち、選択肢にある"自殺"は後者に属します。


ちなみに、この「その他及び不詳の外因死」には、

【自殺】:死亡者自身の故意の行為に基づく死亡で、手段、方法を問わない。
【他殺】:他人の加害による死亡で手段、方法を問わない。
【その他及び不詳の外因】:刑の執行、戦争行為による死亡及び外因死であることは明確であるが不慮の外因死か否かの判断がつかない場合。

の3つが当てはまり、これ以外は「不慮の外因死」になります。

"不慮"という意味合いを考えると分かりやすいかも知れませんね。



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