116F3966歳の男性.自宅アパートから出火し,焼け跡から死体で発見された.死因等の特定のために司法解剖された.剖検時の所見でこの男性が火災発生時に生存していたことを示すのはどれか.a 頭蓋内の燃焼血腫b 頸部皮膚のⅢ度熱傷c 気管内の煤付着d 肘関節屈筋の熱収縮e 背部の死斑正答は【c】です。【生活反応】=傷害発生時に生存していたことを示す所見。(参考記事:「生活反応」)[a] 誤り(=生活反
116A572ヵ月の女児.けいれん重積のため救急車で搬入された.母親によると夜間寝ていてけいれんが始まった.救急車内で心肺停止となり心肺蘇生を試みたが,来院時は心拍の再開がなく,対光反射は消失していた.蘇生を継続したが心拍の再開がなく死亡が確認された.母子手帳によると妊娠分娩歴に異常はないが,1ヵ月健診は受診していない.顔面や体幹に新旧混在した皮下出血の散在を認めた.死後に行った頭部CTでは両側に
115F15死亡確認された成人遺体で,背部から下腿後面にかけての死斑と顎関節および四肢関節の硬直がみられた.角膜の混濁はみられず,直腸温は32℃であった(外気温20℃).推定される死後経過時間はどれか.a 1時間以内b 6〜12時間c 24〜30時間d 36〜42時間e 48時間以上正答は【b】です。[b] 正しい。直腸温(32.0℃)は外気温(20.0℃)に一定していないので、死後経過時間の推定
115C4878歳の女性.原因不明の発熱が続くため入院した.原因精査が進められる一方で病状は悪化し,入院7日目に敗血症性ショックで死亡した.担当医は家族に病理解剖の説明をし,承諾を求めることにした.家族への説明として正しいのはどれか.a 「ご遺体は火葬した後にお返しします」b 「死因の究明が病理解剖の主な目的です」c 「摘出した臓器は病院で永久に保管します」d 「ご遺体は病理解剖後1ヵ月間病院でお
115C3875歳の男性.慢性C型肝炎による肝硬変,食道静脈瘤の存在が指摘されていたが,高血圧症と脂質異常症とともに特に治療は受けていなかった.吐血し意識を失った状態で倒れているところを家族が発見した.搬送先の病院で内視鏡的食道静脈瘤結紮術を施行したが止血に至らず,死亡した.この患者において死亡診断書のAに記入すべき疾患はどれか.a 肝硬変b 高血圧症c 脂質異常症d 食道静脈瘤e 慢性C型肝炎正
114F2医療機関に通院中の患者が自宅で突然死した場合について,正しいのはどれか.a 死体検案は警察が行う.b 司法解剖には遺族の承諾は必要ない.c 監察医が行う解剖には遺族の承諾が必須である.d 最終診察から24時間以内であれば死体検案は必要ない.e 死体検案で異状が認められる場合の届出義務は医療法で規定されている.正答は【b】です。[a] 誤り。(死体)検案は"医師"が行います。事件性の有無を
114C3658歳の男性.ショッピングセンターの駐車場でエンジンがかかったまま停車している自家用車を不審に思った買い物客により,運転席で死亡しているのを発見された.救急隊が現場に到着した時には既に硬直がみられたため病院には搬送されず,死因等究明のため司法解剖された.身長170cm,体重90kg.背面に死斑が高度に発現し,硬直は全身の諸関節で強い.外表に創傷はない.脳は1,750gで浮腫状である.胸
114B3582歳の男性.胃癌の終末期のため自宅で最期を迎えたいという本人と家族の意向に従って在宅で緩和医療を受けていた.前日の主治医による診察時には傾眠状態であり,かろうじて呼名に反応がみられた.今朝,妻から「息をしていないようだ」と訪問看護ステーションに連絡があり,主治医が看護師とともに自宅を訪問した.呼吸は停止しており,心拍は確認できない.対光反射はなく瞳孔は散大している.他の身体所見に不審
113F24死亡診断書について正しいのはどれか.a 病院が届け出る.b 剖検所見は記載しない.c 署名と押印とが必要である.d 主治医以外は記載できない.e 死因として老衰と記載できる.正答は【e】です。[a] 誤り。死亡診断書(+死亡届)の届出は、"病院"ではなく"届出義務者"が医師から受け取った後に届け出を行う必要があります。戸籍法 第87条「次の者は、その順序に従つて、死亡の届出をしなければ
113C2医療事故調査制度について正しいのはどれか.a 調査は院外機関のみが行う.b 診療に起因した死亡全てが対象となる.c 事故発生時は医療機関から警察に速やかに届け出る.d 調査が終了するまで,医療機関は事故の説明を遺族にしてはならない.e 医療の安全を確保するために医療事故の再発防止を目的とした制度である.正答は【e】です。[a] 誤り。医療事故調査制度では、"院外機関"だけでなく、"院内調