114C3658歳の男性.ショッピングセンターの駐車場でエンジンがかかったまま停車している自家用車を不審に思った買い物客により,運転席で死亡しているのを発見された.救急隊が現場に到着した時には既に硬直がみられたため病院には搬送されず,死因等究明のため司法解剖された.身長170cm,体重90kg.背面に死斑が高度に発現し,硬直は全身の諸関節で強い.外表に創傷はない.脳は1,750gで浮腫状である.胸
114B3582歳の男性.胃癌の終末期のため自宅で最期を迎えたいという本人と家族の意向に従って在宅で緩和医療を受けていた.前日の主治医による診察時には傾眠状態であり,かろうじて呼名に反応がみられた.今朝,妻から「息をしていないようだ」と訪問看護ステーションに連絡があり,主治医が看護師とともに自宅を訪問した.呼吸は停止しており,心拍は確認できない.対光反射はなく瞳孔は散大している.他の身体所見に不審
113F24死亡診断書について正しいのはどれか.a 病院が届け出る.b 剖検所見は記載しない.c 署名と押印とが必要である.d 主治医以外は記載できない.e 死因として老衰と記載できる.正答は【e】です。[a] 誤り。死亡診断書(+死亡届)の届出は、"病院"ではなく"届出義務者"が医師から受け取った後に届け出を行う必要があります。戸籍法 第87条「次の者は、その順序に従つて、死亡の届出をしなければ
113C2医療事故調査制度について正しいのはどれか.a 調査は院外機関のみが行う.b 診療に起因した死亡全てが対象となる.c 事故発生時は医療機関から警察に速やかに届け出る.d 調査が終了するまで,医療機関は事故の説明を遺族にしてはならない.e 医療の安全を確保するために医療事故の再発防止を目的とした制度である.正答は【e】です。[a] 誤り。医療事故調査制度では、"院外機関"だけでなく、"院内調
113B4567歳の男性.心停止の状態で救急車で搬入された.現病歴:今朝6時頃,妻が寝室に起こしに行った際には返答があったが,1時間経っても起きて来なかった.再度呼びに行くと目を閉じたままで反応がないため,午前7時に救急車を要請した.5分後に救急隊が到着し,心停止と判断した.かかりつけ医には連絡せず,心肺蘇生を行いながら救命救急センターに搬送した.既往歴:20年前から糖尿病,高血圧症と診断され,内
112F24*医師の義務と規定する法律との組合せで正しいのはどれか.a 守秘義務 - 医師法b 応召義務 - 民法c 説明義務 - 医療法d 処方箋の交付義務 - 健康保険法e 異状死体の届出義務 - 刑法正答は【c】です。[a] 誤り。守秘義務(秘密漏示罪)は"刑法"に定められています。刑法 第134条第1項「医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が
112C49中年の男性.道路で血を流して倒れているところを通行人に発見された.救急隊到着時には心肺停止状態で,病院に搬送されたが死亡が確認された.背部から出血があり,血液を拭き取ったところ確認された創の写真を次に示す.死亡を確認した医師が,まず行うべきなのはどれか.a 創を縫合する.b 警察署に届け出る.c 病理解剖を依頼する.d 死亡診断書を交付する.e 死体検案書を交付する.正答は【b】です。
112B19ネフローゼ症候群を併発した全身性エリテマトーデス〈SLE〉のため副腎皮質ステロイドによる治療を受けていた患者が,経過中に糖尿病と細菌性肺炎とを発症し,敗血症性ショックとなり死亡した.死亡診断書の様式の一部を次に示す.死亡診断書の作成にあたり,「死亡の原因」の「(ア)直接死因」に記載すべきなのはどれか.a 糖尿病b 細菌性肺炎c ネフローゼ症候群d 敗血症性ショックe 全身性エリテマトー
111G35*法医解剖開始時に撮影した背部の写真を次に示す.紫赤色を呈する部分について正しいのはどれか.2つ選べ.a 死の確徴である.b 皮下出血である.c 急死の場合には発現が弱い.d 死後経過時間推定に利用される.e 腹臥位で死亡したことを示している.正答は【a, d】です。[a] 正しい。背部に出現しているのは"死斑"です。死斑は早期死体現象であり、"死の確徴"のひとつです。[b] 誤り。画
111G29死亡診断書および死体検案書について誤っているのはどれか.a 死因統計の資料となる.b 死亡を医学的,法律的に証明する.c 死体を検案したときは保健所に届け出る.d 診療継続中の患者以外の者が死亡した場合,死体検案を行った上で死体検案書を交付する.e 診療継続中の患者が診療に係る傷病と関連しない原因で死亡した場合,死体検案を行った上で死体検案書を交付する.正答は【c】です。[a][b]